
とうふの発祥地は中国とされ、16世紀の中国の書「本草網目」の中に「前漢の准南王(わいなん)・劉安(りゅうあん)の創作である」と書かれていることから、紀元前2世紀に初めて作られたという説が有力です。
ただし、前漢に原料の大豆はなかったとも言われており、とうふについての文献もないことから唐の時代中期という説もあります。
奈良時代(710~784年)、遣唐使の僧侶や学者などによって伝えられたのが最初とされていますが、それ以前に伝わっていた可能性も大です。
当初は僧侶の間で作られていましたが、精進料理の普及などにより、貴族・武家社会に伝わり、室町時代、奈良から京都へ。
そして、全国に普及したそうです。 一般庶民に食べられるようになったのは江戸時代。1782年に「豆腐百珍」というとうふ専門書が刊行され、爆発的な人気を博しベストセラーになったそうです。
日本人はこの頃からとうふ好きだったのかもしれません。
とうふの原料である大豆には、「畑の肉」と呼ばれるように、良質な「たんぱく質」が豊富。 大豆そのままを煮て食べても、たんぱく質の吸収率は68%程度ですが、とうふに加工すればほぼ100%近く吸収できる優れた食品です。
たんぱく質は、酵素やホルモンを作ったり、免疫力を高める抗体になるほか、筋肉を動かし、血管を丈夫にする働きがあります。
とうふには凝固材としてにがりなどが添加されますが、このにがりには海のミネラルがたっぷり。
特に、カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛などが豊富です。カルシウムは骨や歯を丈夫にする働きがあるとともに、ささいなことでイライラしないようにする効果もあります。
食物から摂取した「たんぱく質」はアミノ酸に分解されますが、大豆は体内で合成されない
必須アミノ酸を多く含んでいます。植物性たんぱく質なので、コレステロールを過剰摂取する
心配もなく、高血圧や老化防止にも役立ちます。
また、大豆イソフラボンという成分が「エストロゲン」という女性ホルモンに似た作用を果たすので、更年期障害の症状を軽減したり、肌の老化や肥満、心臓病、動脈硬化になるリスクも減らしてくれるのです。